シリーズ販売累計200万個記念
〜レンジバイブ その歴史と実力〜

 

皆さんはレンジバイブというルアーをご存知ですか?
その誕生の経緯や開発コンセプトをご存知ですか?

発売から18年余、販売累計200万個を超え、ソルト用バイブのトップを今なお走り続けている、
バスデイの代表作レンジバイブ。私達は如何にしてこのルアーを生み出したのか?
その形状や泳ぎに、どのような必然性が隠されているのか?
似たようなルアーが数多ある日本のフィッシングシーンの中で、何故こうも長くトップの座にいられるのか?

そういったレンジバイブの秘密を、今後数回にわたり、あらためて解説していきたいと思います。

 

Chapter 1
エサとしての泳ぎとフォルムを、バイブで実現しよう。

レンジバイブ誕生以前、日本においてバイブレーションプラグといえばほとんどがバス用のものでした。
どれも背が高く、フナやコイといった淡水の魚=バスにとってのベイトフィッシュを連想させるもので、ある意味理に適った形状でした。

また頭から背の頂点にかけて平らな面を設け、ここに水を受けアクションを発生させるタイプが主流でした。
水を受けることにより、進行方向に対して左右どちらかにルアーが倒れ、倒れたボディが水を受け更に反対へ倒れるという仕組みです。
そこから生まれるアクションは強烈な波動のバイブレーション(高速ローリング)で、アピール力が非常に強くなります。
その反面、ルアーを引くと頭下がりの姿勢になり、ベイトフィッシュとして見た場合は不自然さが否めません。

シーバスを主眼としたソルト用バイブを作ろうと考えていたバスデイは、まずこれらの常識を覆すことから始めました。
形状はシーバスが好むベイトフィッシュ=イワシやアジ等に似せて、スリムで体高の低いものに。
アクションしながらも上手に水を逃がして、遊泳姿勢は極力水平に近いものに。
つまりは「より本物のベイトフィッシュに近づけ、食性で口を使わせよう」という発想が原点となったのです。

Chapter 2
 
バスデイの独創、ナイフエッジ構造とは?

「ナイフエッジ構造」これはレンジバイブの開発に伴いバスデイが取得している特許です(PAT-2744900)。

特許とは「有用な発明をなした発明者またはその承継人に対し、その発明の公開の代償として、
一定期間、その発明を独占的に使用しうる権利(特許権)を国が付与する」もの。
国によって発明者が誰かを規定し、その権利を認めようという制度です。

そして前回お話した、ベイトフィッシュライクな細長い形状と、自然(側面から見て水平)に近い遊泳姿勢を
バイブレーションプラグというジャンルの中で両立させるために不可欠なのが、
この発明、ナイフエッジ構造なのです。

ナイフエッジ構造とは、プラグの頭から背(レンジバイブの場合は背ビレ後端)にかけての稜線が、薄く尖っている構造です。
ちょうどナイフの刃を上に向けたような形状なので、こう名付けられました。
従来からある一般的なバイブレーションプラグ(リップを有せず、ボディで水を受けて泳ぐタイプ)は
頭から背にかけて平面を設け、そこで水を受けアクションしています。
ところがレンジバイブにはその平面がほとんどありません。

とはいえナイフと言っても切れるほど鋭利なわけではありません。それでは凶器です(笑)
実際には稜線に1mm程度の幅があり、アクションに貢献しています。

平面の大きなバイブレーションプラグでは、水を受ける量がどうしても大きくなってしまい、
巻き始めるとその抵抗により、進行方向に対して垂直(頭下がり)姿勢になってしまいます。
その点ナイフエッジ構造は、水を受けるのではなく、進行方向に対して左右に巧みに逃がして泳ぐため
水平に近い遊泳姿勢を保てるのです。

さらにもう一点、水を逃がすことにより引き心地が非常に軽くなります。
それはアングラーの疲労を軽減させ、長時間の釣行を可能にしています。
また速い潮流の中や、流速の大きな河川域でも使いやすくなっています。
トラウトアングラーにもレンジバイブのファンが多いのは、そこが大きな理由となっています。

Chapter 3
 
あえて特許を主張しない、バスデイの狙い。

日本のルアー業界には今日、ナイフエッジ構造を模した形状のバイブレーションプラグが数多くあります。
かといってバスデイが保有する特許の有効期間が終了したわけではありません(特許法では出願から20年間有効)。

「バスデイが特許を持っているのに、なぜ他社からナイフエッジ構造のバイブレーションプラグが発売可能なの?」
「バスデイは他社から特許使用料をもらっているの?」
このような声をたびたび耳にします。

しかしバスデイはこれまで、ナイフエッジ構造の特許を理由に他社製品の排除を試みたことも、特許使用料を請求したこともありません。
それには次のような経緯と意図があるからです。

ナイフエッジ構造を考案したバスデイ株式会社初代社長・伊藤 喜吉(故人)は、レンジバイブを世に送り出しました。
しかし発売当初のレンジバイブは、今日のようなユーザーの評価をまだ得られず、市場への流通量も限られていました。
それでもバスデイには確信がありました。
「レンジバイブは画期的なルアーだ。ベイトフィッシュのような自然な泳ぎを出せる、今までにないバイブレーションプラグだ」
「このタイプのルアーは、今後かならず多くのアングラーに満足のいく釣果を得てもらうことが出来るルアーになる」と。

そこには、開発段階から発売後の実釣に至るまで、この他に類を見ないナイフエッジ構造から生まれる
開発者の理想のアクションによる絶対的な釣果を生み出した結果に基づくものでした。
そしてその釣果に気づいてくれたアングラーたちがその輪を広げてくれました。

つまり今のレンジバイブのポジションは我々ではなく釣人が作り上げてくれたものです。

そしてここに行きつくまでの段階で、ナイフエッジ構造の優秀さをいち早く見ぬいた他社のルアーデザイナー達は、
こぞってそれを模したルアーを発表しました。
それに対してバスデイはあえて不服を唱えず、市場の動向を観測していたのです。
それは市場にナイフエッジ構造がレンジバイブしかないと他と比べられるものがなく、
この画期的な構造をさらに高めるべく切磋琢磨していかなければならないと考えたからです。

そして今や多種あるソルト用バイブレーション(リップを持たず、ボディが水を受けて泳ぐルアー)の中でも
トップを走り続けているレンジバイブ、ナイフエッジから来る独創的なアクション。水平姿勢。
流れも止水も選ばないこのルアーはソルトだけに限らず、川や湖でも活躍の場を広げています。

レンジバイブはどのような状況でも我々がお約束できることは、アングラーの皆様へ確実な釣果を届ける事です。

Chapter 4
 
ユーザーの皆様の声とともに進化する、レンジバイブの世界。

幾千幾万というルアーが市場にある中、レンジバイブがトップを走り続けられる理由、それはズバリ“釣れる”からです。
しかしレンジバイブの今日の評価は、バスデイ単独の力で得たものではありません。
むしろ日本中、いや世界中の釣り人が発信してくれる“釣れる”という評価や口コミ、それこそが最大の原動力となっています。

バスデイが最初に発売したレンジバイブは90(mm)と70(mm)でした。
これらには当初シャローレンジ(浅場)を攻めるためのS(Sinking)と、
ディープレンジ(深場)を攻め、あるいは更なる飛距離を求める為のES(Extra Sinking)、
そして90のみに、表層近くを攻めるためのSS(Slow Sinking)と、3つの比重バリエーションがありました。
のちに釣り人の皆様のニーズがESに集中したため、数年のうちに比重はESに一本化しました。

しかしレンジバイブの世界は、その後もベクトルを変えて拡大を続けます。

ベイトフィッシュ(餌となる小魚)のサイズが小さな場合に対応できる55ES(55mm)。
逆に大型のベイトフィッシュに対応し、ビッグフィッシュ攻略や飛距離アップも期待できる100ES(100mm)。
70と90の中間サイズが欲しいというニーズに応えて80ES(80mm)。
極端に水深の浅い干潟や、対象魚が小さめなアジ、さらには徐々に浸透しはじめたトラウトゲームも視野に収めた45ES(45mm)。

サイズバリエーションは6種類にまで広がりました。

その一方で、よりディープレンジ(深場)を攻略したい、サイズは上げずにさらなる飛距離が欲しい、という声が高まります。
そこでウエイトを従来の鉛からタングステン(タングステンを業界で初めてルアーのウエイトに採用したのはバスデイなのです!)に変更し
誕生したのが、約30%の重量増を果たした70TG(70mm)。
さらにバスデイのお膝元、浜名湖(静岡県)の釣り人から望む声が挙がり、登場した55TG(55mm)。

カラーリングや仕様のバリエーションでは、各地のバスデイフィールドスタッフが監修したBFSカラー、
大アジ用の鯵ing(大鯵バージョンから名称変更)、トラウト用のORCシリーズ、
そしてショップや問屋様のオリジナルカラーも多数登場しています。

そしてこの春、水平姿勢スイミング&ナチュラルバイブレーションというレンジバイブの血統を正しく受け継ぎ、
70TGを凌駕する飛距離と沈降速度を備えたレンジバイブ70アイアンが誕生します。

極端なビッグゲーム、マイクロゲームを除けば、レンジバイブシリーズだけで釣りを構築できるだけのバリエーションが揃いました。

これもすべて、レンジバイブの可能性を追求し、発見し、広めてくれた、果敢な釣り人の皆様のおかげです。
これからもバスデイは皆様の声に真摯に耳を傾け皆様とともに“釣れる”レンジバイブの開発、進化に尽力していきます。
今後もご期待ください。

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